もともとバイクに乗り出したきっかけも「旅の手段」としてだった。バイクで旅する事の良さって、自由に、自分の意志で行きたいところに行ける事だと思う。それに改めて気づいたのはオーストラリアを旅したときだった。
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バス旅行の人に「バスだと、すごくいい風景が見えてもそこで止まれないし、結局観光地と都市の移動だけになる。その点自分の意志で止まれるバイクはいいね。」といわれ、それまであまり意識しなかったけど、バイクの良さってとても自由である事じゃないだろうか。行きたい所へ、行きたい時に自分の意志で行けるのだ。私の旅は「移動する事」が目的ではない。走るだけの旅なんてつまらない。 |
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だから大陸一周とか、いつまでにどこどこまで進まなければ、なんていう題目や予定はなるべく作らない。せっかく日本を離れて旅しているんだから、素晴らしい風景や自然、遺跡をじっくり見て、そこに住む人と会い、ゆっくり話をしたい。いかにその土地に関わりを持つかが旅のおもしろさに繋がるように思う。
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自分の交通手段を持たない観光客が行けない、田舎の町や村にもバイクでなら行ける。ましてずっと陸路を進んでいくのだから、日本人なんて見た事がないという、観光客慣れしていない普通の人とも会える。
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そういう意味で自転車も同じだが、人力では限界がある。「坂道を10km登ればすごく面白い場所があるとわかっていても、なかなか寄り道ができないのだ」、と自転車のツーリストの誰かが言っていた。いろいろ行ってみたい私にはそれだと少々じれったいし、体力もないから移動するだけでも疲れ切ってしまうような気がするのだ。
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まして私は女のひとり旅。自転車だと危ない車が来ても逃げられないのでは?狙われて待ち伏せされたら?との不安もある。かといって車だと一人旅では経費もかかるしバイク程人と関わりをもてない。だから今の所はバイクは旅の手段としては最高だと思っている。
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